妥協とかタイミングとか、深く考えたこともなかった。最も、あまり恋をしたことがなかったけれど……。
「だから、今までの気持ちをリセットするためにも、土曜日は思いっきり気分転換しよう?」
エッ……。
「でも……」
まゆみは、そう言って誘ってくれているけれど、やっぱり何となく気乗りしなかった。
「まあ、そうだよね。さっき、あんな場面見ちゃったら、ちょっと直ぐ切り替えられないよね」
黙って頷くと、まゆみは頭を撫でてくれた。
「ヨシ! 分かった。この週末じゃなくて、来週末にしよう。それだったら、陽子だって少し気持ちの整理も出来ているだろうから、いいでしょう? 決まり!」
決まりって……。
「ちょ、ちょっと、待ってよ。まゆみ」
決まりって言われても、困る。
自己完結させて、先に歩き出していたまゆみを慌てて捕まえた。
「まゆみ。ちょっと、待って」
「待てない。あんな場面見せられて、黙っていられるわけないでしょう? 早く新しい彼氏でも、取り敢えずは男友達でも見つけてハイブリッジを見返してやらなきゃ。そのためにも、この週末は思いっきりのんびりして来週に備えてね。それじゃ、お疲れ」
「お、お疲れ様。あの、まゆみ?」
「なあに?」
「心配してくれて、ありがとう」
「まだまだ、これからだよ。陽子」
ホームの違うまゆみは改札口で手を振ると、そのまま振り返らずにエスカレーターを上っていってしまった。
まゆみに心配を掛けた分、この週末で何としても吹っ切らなきゃ。そう思って、ホームに続くエスカレーターに乗ったが、電車を待ちながら、ふと先ほどの高橋さんが女性に向けた笑顔を思い出してしまった。
高橋さんと一緒に居た女性は、いったい誰なんだろう?
気になりながら寝たせいか、あまり熟睡できなかった翌朝、出勤して直ぐスケジュールを見ると、高橋さんは11時半のロンドン行きの飛行機で旅立つことになっていた。
「だから、今までの気持ちをリセットするためにも、土曜日は思いっきり気分転換しよう?」
エッ……。
「でも……」
まゆみは、そう言って誘ってくれているけれど、やっぱり何となく気乗りしなかった。
「まあ、そうだよね。さっき、あんな場面見ちゃったら、ちょっと直ぐ切り替えられないよね」
黙って頷くと、まゆみは頭を撫でてくれた。
「ヨシ! 分かった。この週末じゃなくて、来週末にしよう。それだったら、陽子だって少し気持ちの整理も出来ているだろうから、いいでしょう? 決まり!」
決まりって……。
「ちょ、ちょっと、待ってよ。まゆみ」
決まりって言われても、困る。
自己完結させて、先に歩き出していたまゆみを慌てて捕まえた。
「まゆみ。ちょっと、待って」
「待てない。あんな場面見せられて、黙っていられるわけないでしょう? 早く新しい彼氏でも、取り敢えずは男友達でも見つけてハイブリッジを見返してやらなきゃ。そのためにも、この週末は思いっきりのんびりして来週に備えてね。それじゃ、お疲れ」
「お、お疲れ様。あの、まゆみ?」
「なあに?」
「心配してくれて、ありがとう」
「まだまだ、これからだよ。陽子」
ホームの違うまゆみは改札口で手を振ると、そのまま振り返らずにエスカレーターを上っていってしまった。
まゆみに心配を掛けた分、この週末で何としても吹っ切らなきゃ。そう思って、ホームに続くエスカレーターに乗ったが、電車を待ちながら、ふと先ほどの高橋さんが女性に向けた笑顔を思い出してしまった。
高橋さんと一緒に居た女性は、いったい誰なんだろう?
気になりながら寝たせいか、あまり熟睡できなかった翌朝、出勤して直ぐスケジュールを見ると、高橋さんは11時半のロンドン行きの飛行機で旅立つことになっていた。

