エッ……。
驚いて顔を上げたが、高橋さんはエレベーターのドアが開いたので、開のボタンを押しながら前を向いていた。
「あの……」
「悪い。降りてくれるか」
「あっ。すみません」
慌ててエレベーターから降りると、後から降りてきた高橋さんが隣に並んだ。
「次の会議に行ってくる」
「はい。行ってらっしゃい」
そう言って、高橋さんは足早に行ってしまった。
話って?
高橋さん。もう、仕事以外のことで話すことなんて何もないですよね? さっきのひと言で、十分分かりましたから。だから、もうこれ以上、奈落の底に落とさないで。
その後ろ姿を見送りながらそう心の中で呟いていると、まるで知らない世界に放り出されたような気分になっていた。
「何かあった?」
「えっ?」
まゆみと仕事帰りのお茶をしていると、いきなり顔を覗き込まれた。
「浮かない顔してる」
「そ、そうかな」
「陽子さあ、分かりやすいんだよね。ハイブリッジと何かあった?」
私、浮かない顔してるんだ。
「私の思い違いだったみたい」
「思い違い?」
『他意はない。本心だ』
「そう。私が、勝手に思い込んでただけだったみたい。アハハ……」
「陽子?」
『将来的にもそういったことは、ございませんので』
高橋さんの口から、ハッキリそう言われたんだもの。
「まゆみ。好きでいるのは簡単だけれど、好きになってもらうことは無理だったみたい」
「陽子……」
まゆみに、高橋さんと一緒に社長に呼ばれたこと。その時に、高橋さんが社長に言ったことを話すと、まゆみは大きく溜息をついた。
「まったく……。ハイブリッジの思考回路が分からんわ。あいつは、何を考えているんだか」
驚いて顔を上げたが、高橋さんはエレベーターのドアが開いたので、開のボタンを押しながら前を向いていた。
「あの……」
「悪い。降りてくれるか」
「あっ。すみません」
慌ててエレベーターから降りると、後から降りてきた高橋さんが隣に並んだ。
「次の会議に行ってくる」
「はい。行ってらっしゃい」
そう言って、高橋さんは足早に行ってしまった。
話って?
高橋さん。もう、仕事以外のことで話すことなんて何もないですよね? さっきのひと言で、十分分かりましたから。だから、もうこれ以上、奈落の底に落とさないで。
その後ろ姿を見送りながらそう心の中で呟いていると、まるで知らない世界に放り出されたような気分になっていた。
「何かあった?」
「えっ?」
まゆみと仕事帰りのお茶をしていると、いきなり顔を覗き込まれた。
「浮かない顔してる」
「そ、そうかな」
「陽子さあ、分かりやすいんだよね。ハイブリッジと何かあった?」
私、浮かない顔してるんだ。
「私の思い違いだったみたい」
「思い違い?」
『他意はない。本心だ』
「そう。私が、勝手に思い込んでただけだったみたい。アハハ……」
「陽子?」
『将来的にもそういったことは、ございませんので』
高橋さんの口から、ハッキリそう言われたんだもの。
「まゆみ。好きでいるのは簡単だけれど、好きになってもらうことは無理だったみたい」
「陽子……」
まゆみに、高橋さんと一緒に社長に呼ばれたこと。その時に、高橋さんが社長に言ったことを話すと、まゆみは大きく溜息をついた。
「まったく……。ハイブリッジの思考回路が分からんわ。あいつは、何を考えているんだか」

