高橋さんはそう言うと、前を見ながら笑った。
高橋さんと帰り道にある、イタリアンレストランに寄って食事をご馳走になって、お店を出て駐車場に向かう途中、高橋さんの後ろを歩きながらその背中をまじまじと見ながら歩いていた。
高橋さん。
昨日も見ていた、その背中。けれど、昨日とは違う落ち着いた気持ちで見ていられる。高橋さんのその背中には、どれだけの重い荷物を背負っているんだろう?
上司としての、責任感の強さ。誰よりも強い意志。誰に対しても平等で、何より会社のことを一番に考えているその頼もしい背中は、その全てのことを重くて支えきれない時はないのかな?
貴方の心は見えないけれど、それでもその真っ直ぐな眼差しと心を持った、そんな高橋さんが大好きで……。
「お前にとって、ニューヨークってどんなイメージなんだ?」
不意に高橋さんが、振り返った。
「えっ? ニューヨークですか? そうですね……何もかも、世界の先端を進むもので満ち溢れている街。そんなイメージです」
「世界の先端か……そうだな」
ふと、高橋さんが空を見上げたので、同じように夜空を見上げた。
星、光ってない。晴れていて、寒いのに。
「All that we see or seem is but a dream within a dream」
高橋さん?
「有名な言葉だが……。ニューヨークには、この言葉が良く似合う。しかし、それを覆すのも自分次第。俺は、向こうで暮らしながらずっとそう考えていた。お前も、仕事をしながら肌でニューヨークを感じてみるといい」
「はい」
高橋さんが車の鍵を手に持つと、それを30センチぐらい宙に投げてまた左手の中に収めた。
「きっと、世界観が変わる」
そう言って、高橋さんは微笑んだ。
高橋さんと帰り道にある、イタリアンレストランに寄って食事をご馳走になって、お店を出て駐車場に向かう途中、高橋さんの後ろを歩きながらその背中をまじまじと見ながら歩いていた。
高橋さん。
昨日も見ていた、その背中。けれど、昨日とは違う落ち着いた気持ちで見ていられる。高橋さんのその背中には、どれだけの重い荷物を背負っているんだろう?
上司としての、責任感の強さ。誰よりも強い意志。誰に対しても平等で、何より会社のことを一番に考えているその頼もしい背中は、その全てのことを重くて支えきれない時はないのかな?
貴方の心は見えないけれど、それでもその真っ直ぐな眼差しと心を持った、そんな高橋さんが大好きで……。
「お前にとって、ニューヨークってどんなイメージなんだ?」
不意に高橋さんが、振り返った。
「えっ? ニューヨークですか? そうですね……何もかも、世界の先端を進むもので満ち溢れている街。そんなイメージです」
「世界の先端か……そうだな」
ふと、高橋さんが空を見上げたので、同じように夜空を見上げた。
星、光ってない。晴れていて、寒いのに。
「All that we see or seem is but a dream within a dream」
高橋さん?
「有名な言葉だが……。ニューヨークには、この言葉が良く似合う。しかし、それを覆すのも自分次第。俺は、向こうで暮らしながらずっとそう考えていた。お前も、仕事をしながら肌でニューヨークを感じてみるといい」
「はい」
高橋さんが車の鍵を手に持つと、それを30センチぐらい宙に投げてまた左手の中に収めた。
「きっと、世界観が変わる」
そう言って、高橋さんは微笑んだ。

