「もう少し、ベッドに入っていた方がいい。リビングの暖房つけてくるから、ゆっくり着替えてからおいで。寒いから」
「あっ……はい。すみません」
高橋さんは、直ぐ部屋から出て行ってしまったが、そうは言われてもやっぱり気が引けるので、急いで着替えてキッチンに直行してコーヒーを落とす準備をしていると、誰かがキッチンに入ってくる足音が聞こえた。
「お前。もう、起きちゃったのか? まだ寒いだろう」
その声に振り返ると、高橋さんが空になった煙草の箱を潰して、ゴミ箱に投げていた。
「ナイス・シート!」
綺麗な弧を描くように、煙草の箱がゴミ箱にヒットしたのを見て、高橋さんはそう言うと小さくガッツポーズをした。
アハッ……。
何気ない高橋さんの仕草が可愛く見てしまい、そんなことも嬉しく感じて微笑みながら またシンクの方へ向き直ってレタスを洗っていると、階段を下りてくる足音が聞こえた。
「おはよう」
仁さんが、降りてきた。
「おはよう。仁。煙草あるか?」
「おはようございます」
「ああ……ちょっと待って。陽子ちゃん。おはよう」
仁さんが、ポケットに手を入れて煙草の箱を取り出したが、箱を振ると先ほどの高橋さんと同じように箱を潰してしまった。
「悪い。俺も、ないや」
昨夜のこと等、まるでなかったように、高橋さんも仁さんも至って普通で、全く変わらない。
そして、また階段を下りてくる足音が聞こえて、明良さんがキッチンに入ってきた。
「おっはよー」
「おはようござます」
「おはよう。煙草ある?」
仁さんが、明良さんに今度は聞いている。
「ん? ないよ。昨日、終わっちゃったから俺も今、貰おうと思ってたところ」
『はあ? 最悪……』
高橋さんと仁さんが、同時に同じ台詞を明良さんに向けた。
「な、何だよ。もしかして、ニコチンゼロ? うー、それは困ったなあ……。では、いきますか?」
いきます? 何処に、行くの?
「最初は、グー」
エッ……。
「ジャンケン……」
いきなり、ジャンケンが始まった。
「ヤリ」
仁さんが、ひと言そう言った。
「1発かよ。今日は、仏滅だな」
「それじゃ、貴ちゃん。お願いね」
「はあ……」
高橋さんが大きくため息をついていると、仁さんがリビングから高橋さんのコートを持ってきてくれて、それを黙って受け取ると高橋さんはコートを羽織った。
「では、仁君。僕等は、温かいコーヒーでも頂いて、お帰りをお待ちしましょうかね?」
「プッ……」
「あっ……はい。すみません」
高橋さんは、直ぐ部屋から出て行ってしまったが、そうは言われてもやっぱり気が引けるので、急いで着替えてキッチンに直行してコーヒーを落とす準備をしていると、誰かがキッチンに入ってくる足音が聞こえた。
「お前。もう、起きちゃったのか? まだ寒いだろう」
その声に振り返ると、高橋さんが空になった煙草の箱を潰して、ゴミ箱に投げていた。
「ナイス・シート!」
綺麗な弧を描くように、煙草の箱がゴミ箱にヒットしたのを見て、高橋さんはそう言うと小さくガッツポーズをした。
アハッ……。
何気ない高橋さんの仕草が可愛く見てしまい、そんなことも嬉しく感じて微笑みながら またシンクの方へ向き直ってレタスを洗っていると、階段を下りてくる足音が聞こえた。
「おはよう」
仁さんが、降りてきた。
「おはよう。仁。煙草あるか?」
「おはようございます」
「ああ……ちょっと待って。陽子ちゃん。おはよう」
仁さんが、ポケットに手を入れて煙草の箱を取り出したが、箱を振ると先ほどの高橋さんと同じように箱を潰してしまった。
「悪い。俺も、ないや」
昨夜のこと等、まるでなかったように、高橋さんも仁さんも至って普通で、全く変わらない。
そして、また階段を下りてくる足音が聞こえて、明良さんがキッチンに入ってきた。
「おっはよー」
「おはようござます」
「おはよう。煙草ある?」
仁さんが、明良さんに今度は聞いている。
「ん? ないよ。昨日、終わっちゃったから俺も今、貰おうと思ってたところ」
『はあ? 最悪……』
高橋さんと仁さんが、同時に同じ台詞を明良さんに向けた。
「な、何だよ。もしかして、ニコチンゼロ? うー、それは困ったなあ……。では、いきますか?」
いきます? 何処に、行くの?
「最初は、グー」
エッ……。
「ジャンケン……」
いきなり、ジャンケンが始まった。
「ヤリ」
仁さんが、ひと言そう言った。
「1発かよ。今日は、仏滅だな」
「それじゃ、貴ちゃん。お願いね」
「はあ……」
高橋さんが大きくため息をついていると、仁さんがリビングから高橋さんのコートを持ってきてくれて、それを黙って受け取ると高橋さんはコートを羽織った。
「では、仁君。僕等は、温かいコーヒーでも頂いて、お帰りをお待ちしましょうかね?」
「プッ……」

