高橋さんが寝たまま私を抱き締めると、足先を絡めてきた。
「温かいだろ?」
足まで絡められたことなんて生まれて初めてで、恥ずかくて頷くのが精一杯。
「ベランダで、仁が言ってたことは……」
嘘。
高橋さん。仁さんとの会話を聞いていたの?
先ほどの仁さんに抱きしめられた後ろめたさと、いきなり核心に触れられたようで高橋さんの顔を見上げた。
「ん? そんな驚いた顔して、どうした?」
「あっ。あの……仁さんとの会話を聞いていらしたんですか? うわっ……」
咄嗟に起きあがろうとしたが、高橋さんが絡めている足に力を込めて、更に右腕で体を引き寄せたのでそれは適わなかった。
「フッ……聞いてねーよ」
「ええっ?」
し、しまった!
墓穴掘っちゃったかも……。
「ただ俺は、仁が言っていた言葉の裏を話したかっただけだけど?」
う、嘘……。
でも、何?
「あの、言葉の裏……ですか?」
言葉の裏って、何だろう?
高橋さん達の話す言葉の内容には、重みがあり過ぎるというか、奥が深くて単純な私には理解出来ないことが多すぎる。
はぁ……自己嫌悪だ。
「彼奴独特の、ブラック・ジョークとでも言うのかな?」
ブラック・ジョーク?
ますます理解出来なくて、瞬きをするのも忘れて高橋さんをジッと見た。
「ハハッ……。そんなに、ジッと見つめるな」
「あっ。すみません」
慌てて目を逸らし、あちらこちらに視線を泳がせた。
「星空のDistanceって、仁が茶化して言ってただろう?」
高橋さんが話の続きを始めてくれたので、方位磁石のようにぐるぐる辺りを不安定に回っていた私の目は、やっと北の位置を見つけたように高橋さんの顔の方に視線が落ち着いた。
「あれは、別に茶化していたわけでも何でもない」
「えっ? そうなんですか?」
てっきり仁さんが、ジョークのように高橋さんに言ったものだとばかり思っていた。
「仁は、もっと違うことを俺に言いたかったんだよ」
違うことを言いたかった?
「そうなんですか? でも……。でも、何で仁さんがもっと違うことを言いたかったって、高橋さんには分かるんですか?」
「温かいだろ?」
足まで絡められたことなんて生まれて初めてで、恥ずかくて頷くのが精一杯。
「ベランダで、仁が言ってたことは……」
嘘。
高橋さん。仁さんとの会話を聞いていたの?
先ほどの仁さんに抱きしめられた後ろめたさと、いきなり核心に触れられたようで高橋さんの顔を見上げた。
「ん? そんな驚いた顔して、どうした?」
「あっ。あの……仁さんとの会話を聞いていらしたんですか? うわっ……」
咄嗟に起きあがろうとしたが、高橋さんが絡めている足に力を込めて、更に右腕で体を引き寄せたのでそれは適わなかった。
「フッ……聞いてねーよ」
「ええっ?」
し、しまった!
墓穴掘っちゃったかも……。
「ただ俺は、仁が言っていた言葉の裏を話したかっただけだけど?」
う、嘘……。
でも、何?
「あの、言葉の裏……ですか?」
言葉の裏って、何だろう?
高橋さん達の話す言葉の内容には、重みがあり過ぎるというか、奥が深くて単純な私には理解出来ないことが多すぎる。
はぁ……自己嫌悪だ。
「彼奴独特の、ブラック・ジョークとでも言うのかな?」
ブラック・ジョーク?
ますます理解出来なくて、瞬きをするのも忘れて高橋さんをジッと見た。
「ハハッ……。そんなに、ジッと見つめるな」
「あっ。すみません」
慌てて目を逸らし、あちらこちらに視線を泳がせた。
「星空のDistanceって、仁が茶化して言ってただろう?」
高橋さんが話の続きを始めてくれたので、方位磁石のようにぐるぐる辺りを不安定に回っていた私の目は、やっと北の位置を見つけたように高橋さんの顔の方に視線が落ち着いた。
「あれは、別に茶化していたわけでも何でもない」
「えっ? そうなんですか?」
てっきり仁さんが、ジョークのように高橋さんに言ったものだとばかり思っていた。
「仁は、もっと違うことを俺に言いたかったんだよ」
違うことを言いたかった?
「そうなんですか? でも……。でも、何で仁さんがもっと違うことを言いたかったって、高橋さんには分かるんですか?」

