高橋さん……。
高橋さんは、まるで私に諭すかのような穏やかな口調だ。
「違うんです。高橋さん」
「ん?」
高橋さんが微笑みながら、僅かに小首を傾げた。
「あの、そうじゃなくて……」
「それでいい」
それでいい?
「今みたいな、こんな気持ちのままじゃ、中途半端でよくないだろう? どんな形であろうと、決着つけないとな。それに……別に、お前が今直ぐ居なくなるわけでもない。お楽しみは、まだまだ先にとっておいた方がいい」
「た、高橋さん」
お楽しみって……。
「俺は、そんな飢えてなーいの」
あっ……。
高橋さんが、私の右目蓋にキスをした。
それは、ほんの一瞬の出来事で、素早く高橋さんの体が私から離れた際、空気が流れて仄かに高橋さんの香りがした。
ああ……この香り。本当に落ち着ける。
「でも、此処には来い」
エッ……。
高橋さんが、左腕を枕越しに私の左肩先に伸ばして脇の下を開けている。
「Come on!」
高橋さんが布団を少しだけ捲って、私が近づきやすいようにしてくれた。
でも、何だか恥ずかしくてなかなか高橋さんの方に行かれない。
「寒いから、早く来い」
「ヒャッ……」
高橋さんに、背中に手を回されて引っ張られると、そのままスッポリ高橋さんの脇の下に入ってしまった。
高橋さんの脇の下に……入っちゃった。
恥ずかしいしドキドキして、動けずにそのまま固まっている。
「いい子だ」
高橋さんが、頭を撫でてくれた。
けれど、何だか興奮しちゃって、こうなってしまうと余計緊張して眠れなくなってしまう。
高橋さんと、こんなに接近しているんだもの。
暫くして、何気なく静かにそっと左手を動かしてみた。
ハッ……。
すると、すかさず高橋さんの右手に、ギュッと左手を握られてしまった。
「眠れないのか?」
まだ起きていた高橋さんに、正直に黙って頷いた。
「何も考えるな。今は、眠ることだけ考えればいい。何処か、お前が行きたい風景を思い浮かべるといいかもしれない」
「はい」
高橋さんは、まるで私に諭すかのような穏やかな口調だ。
「違うんです。高橋さん」
「ん?」
高橋さんが微笑みながら、僅かに小首を傾げた。
「あの、そうじゃなくて……」
「それでいい」
それでいい?
「今みたいな、こんな気持ちのままじゃ、中途半端でよくないだろう? どんな形であろうと、決着つけないとな。それに……別に、お前が今直ぐ居なくなるわけでもない。お楽しみは、まだまだ先にとっておいた方がいい」
「た、高橋さん」
お楽しみって……。
「俺は、そんな飢えてなーいの」
あっ……。
高橋さんが、私の右目蓋にキスをした。
それは、ほんの一瞬の出来事で、素早く高橋さんの体が私から離れた際、空気が流れて仄かに高橋さんの香りがした。
ああ……この香り。本当に落ち着ける。
「でも、此処には来い」
エッ……。
高橋さんが、左腕を枕越しに私の左肩先に伸ばして脇の下を開けている。
「Come on!」
高橋さんが布団を少しだけ捲って、私が近づきやすいようにしてくれた。
でも、何だか恥ずかしくてなかなか高橋さんの方に行かれない。
「寒いから、早く来い」
「ヒャッ……」
高橋さんに、背中に手を回されて引っ張られると、そのままスッポリ高橋さんの脇の下に入ってしまった。
高橋さんの脇の下に……入っちゃった。
恥ずかしいしドキドキして、動けずにそのまま固まっている。
「いい子だ」
高橋さんが、頭を撫でてくれた。
けれど、何だか興奮しちゃって、こうなってしまうと余計緊張して眠れなくなってしまう。
高橋さんと、こんなに接近しているんだもの。
暫くして、何気なく静かにそっと左手を動かしてみた。
ハッ……。
すると、すかさず高橋さんの右手に、ギュッと左手を握られてしまった。
「眠れないのか?」
まだ起きていた高橋さんに、正直に黙って頷いた。
「何も考えるな。今は、眠ることだけ考えればいい。何処か、お前が行きたい風景を思い浮かべるといいかもしれない」
「はい」

