別冊・ダブルブルー

「…わ…、」


急に開けた、道の両端にこれでもか、と、咲き誇っている桜。


月明かりを浴びて、妖艶に光っている。


「蒼ちゃんと、さ。見たかったんだ」


蒼ちゃんと出逢えたあの夜から、ずっとずっと、ね。


やっと、叶った。


そんな風につぶやいた青さんの声音は、どこまでも優しい。


願っていれば、叶うんだねぇ。


重ねられたつぶやきが、なおさら嬉しい。


ふたりだけの、ふたりのための、お花見。


夜風がそよそよと吹いて、桜の花びらがひらひらと舞っている。


青さんの髪の毛にも、私の髪の毛にも着地した花びらを笑いながら、取り合う。


夜空の青が優しい月夜。


ふたりだけの、月夜。



ブルー×ブルー/8