「…頭、冷やしてくる、ね」


言いながら、自分の部屋に入ってしまった青さん。


本当は、私に言いたかったはず、で。


私がすべて悪いのに。


なのに、そんな私に呆れていても、家から出て行ってしまわない、青さんの優しさを思い知る。


頭を冷やさなきゃいけないのは、私のほう、だ。


ため息ではなく、深呼吸をする。


なんども、なんども。


とにかく、気持ちを落ちつけて頭を冷やすためにも、アイスコーヒーを豆から淹れることにする。