蒼ちゃん、こっち、おいで。


そんな嬉しい手招きに、吸い寄せられるように従う。


青さんの横にぴたりとくっついて、腰を降ろす。


そうして、しばし、見つめあう。


流れる空気は、やわらかい。


青さんの目の中には私が。


私の目の中には青さんが、青さんだけが映っている。


ふふふ。


最初に空気を動かしたのは、青さんで。


どちらが先に動かしてもかまわない、2人だけの空気は、お揃いのブルーのはずだ。


柔らかにゆるく、私の右手に結ばれた青さんの左手が、とてつもないシアワセを連れてくる。