別冊・ダブルブルー

「蒼ちゃんは、蒼ちゃんでしょ?どんな蒼ちゃんもオレ、好きだよ?」


それに、ほんとにどこが?なぁーんにも変わらんやん。


洗面台の前で、私をぎゅっと抱き締めてくれた青さん。


「…だって、800グラムも増えてた、から」


「…?はっぴゃく?!800ぐらむ?んなん、誤差だよ誤差!誤差の範囲やん!!」


なんて、本気で鳩豆の表情を浮かべる青さん。


だって…、


なおもぐちぐちと言いそうな私に、


「800グラムなんて、あれだよ?牛乳一本分もないんだよ?あー、あとあれだ。5キロの米だったら5分の1もないんだよ?」


…って、だんだん例えが微妙になっていっている気が…、


「とにかく、ね?オレは蒼ちゃんが好き。蒼ちゃんだから好きなの」


それにそれは、シアワセ太りでしょ?


逆にうれしいやん。


オレは嬉しいけどなぁ。