青々と葉の生い茂る桜並木の下を、清香と芹香、それから崇臣と東條が歩いていた。彼らがこの時代で再会を果たした場所だ。
出会いの春、そして長い夏が終わり、これからまた新たな日常・新たな季節が始まろうとしている。
「ねぇ、何もこんなところまで付いてこなくて良かったんじゃない?」
チラリと顔を上げ、清香が崇臣に問いかける。
今日から新学期。
普段は目立たない場所まで車で送るのがお決まりの崇臣だが、何故か今日は車をパーキングに入れ、そのまま付き従っている。小学生の親ですらここまでしないだろう、という過保護っぷりだ。
(まぁ、私も人のことは言えないけど)
芹香の新たな1ページを見守りたいのは清香も同じだ。清香はふふっと小さく笑った。
「――――変な虫が付くといかんからな」
「えっ……?」
けれど、崇臣の返事は、清香にとって予想外のものだった。意図を考える間もなく、彼は清香の手をギュっと握る。その表情は嬉し気で楽し気で、意地悪に輝いていた。
(くそぅ……嬉しそうな顔しやがって)
ほんのりと頬を染めながら、清香が唇を尖らせる。
どうやら崇臣は、東條のためにここまで付いてきたわけではないようだ。
出会いの春、そして長い夏が終わり、これからまた新たな日常・新たな季節が始まろうとしている。
「ねぇ、何もこんなところまで付いてこなくて良かったんじゃない?」
チラリと顔を上げ、清香が崇臣に問いかける。
今日から新学期。
普段は目立たない場所まで車で送るのがお決まりの崇臣だが、何故か今日は車をパーキングに入れ、そのまま付き従っている。小学生の親ですらここまでしないだろう、という過保護っぷりだ。
(まぁ、私も人のことは言えないけど)
芹香の新たな1ページを見守りたいのは清香も同じだ。清香はふふっと小さく笑った。
「――――変な虫が付くといかんからな」
「えっ……?」
けれど、崇臣の返事は、清香にとって予想外のものだった。意図を考える間もなく、彼は清香の手をギュっと握る。その表情は嬉し気で楽し気で、意地悪に輝いていた。
(くそぅ……嬉しそうな顔しやがって)
ほんのりと頬を染めながら、清香が唇を尖らせる。
どうやら崇臣は、東條のためにここまで付いてきたわけではないようだ。



