「お姉ちゃん、ちょっと良い?」
と、そのとき、コンコンコンというノックと共に、芹香の声が聞こえてくる。
清香は急いで涙の痕を拭うと、芹香のために扉を開けた。
「芹香……どうしたの?」
芹香に心配をかけたくない――――清香は無理やり口角を上げてみせる。けれど、いつものように上手には笑えない。
そんな清香のことを見つめながら、芹香は困ったような表情でそっと笑った。
「あのね、今から円融寺公園に行ってほしいの。東條君がお姉ちゃんと話したいんだって」
「東條……さんが?」
芹香の言葉に、清香は一瞬耳を疑ってしまう。
東條が清香と話したがるなど、にわかには信じがたい話だ。
けれど芹香はコクリと首を縦に振ると、真っすぐに清香を見つめて微笑んでいる。
「二人きりで話したいことがあるんだって」
「……でも」
どうして、と思わずにはいられない。
この期に及んで、東條が清香のことを好きだと言い出すとは思っていない。ただ、東條が敢えて清香を呼び出し、二人きりで話をするような理由は思い当たらない。
と、そのとき、コンコンコンというノックと共に、芹香の声が聞こえてくる。
清香は急いで涙の痕を拭うと、芹香のために扉を開けた。
「芹香……どうしたの?」
芹香に心配をかけたくない――――清香は無理やり口角を上げてみせる。けれど、いつものように上手には笑えない。
そんな清香のことを見つめながら、芹香は困ったような表情でそっと笑った。
「あのね、今から円融寺公園に行ってほしいの。東條君がお姉ちゃんと話したいんだって」
「東條……さんが?」
芹香の言葉に、清香は一瞬耳を疑ってしまう。
東條が清香と話したがるなど、にわかには信じがたい話だ。
けれど芹香はコクリと首を縦に振ると、真っすぐに清香を見つめて微笑んでいる。
「二人きりで話したいことがあるんだって」
「……でも」
どうして、と思わずにはいられない。
この期に及んで、東條が清香のことを好きだと言い出すとは思っていない。ただ、東條が敢えて清香を呼び出し、二人きりで話をするような理由は思い当たらない。



