それからは、比較的穏やかに時が流れた。
藤野姉妹(というより専ら紫)からの妨害の心配も無くなり、気兼ねなく遊園地を楽しめるからだ。
(いや……)
正確には楽しんでいるのは清香に芹香、それから東條の三人だ。崇臣は相変わらず、感情の読み取れない表情のまま、ただ側に付き従っている。
(この朴念仁め)
振りでも良い、少しでも楽しそうな顔をすれば良いのに、と清香は思う。そういうことが苦手な男だとは分かっているが、メンバーがメンバーなら、“雰囲気をぶち壊すな”と怒られていてもおかしくない場面だ。
(その点、崇臣は現世でも東條様に出会えて、本当に良かったんだろうけど……)
そんなことを考えながら、清香はひっそりとため息を漏らす。
初めて会った日、崇臣は東條に“拾ってもらった”のだと話していた。この平和な現世において、拾ったり保護したのが例え東條でなくとも、この男は生き永らえてはいただろう。けれど、東條程に崇臣を理解し、活かしてくれる人間は他にいなかっただろうと清香は思う。
藤野姉妹(というより専ら紫)からの妨害の心配も無くなり、気兼ねなく遊園地を楽しめるからだ。
(いや……)
正確には楽しんでいるのは清香に芹香、それから東條の三人だ。崇臣は相変わらず、感情の読み取れない表情のまま、ただ側に付き従っている。
(この朴念仁め)
振りでも良い、少しでも楽しそうな顔をすれば良いのに、と清香は思う。そういうことが苦手な男だとは分かっているが、メンバーがメンバーなら、“雰囲気をぶち壊すな”と怒られていてもおかしくない場面だ。
(その点、崇臣は現世でも東條様に出会えて、本当に良かったんだろうけど……)
そんなことを考えながら、清香はひっそりとため息を漏らす。
初めて会った日、崇臣は東條に“拾ってもらった”のだと話していた。この平和な現世において、拾ったり保護したのが例え東條でなくとも、この男は生き永らえてはいただろう。けれど、東條程に崇臣を理解し、活かしてくれる人間は他にいなかっただろうと清香は思う。



