「正直に全部話すわ。そろそろ話さなければいけないと思っていたから。聖奈ちゃんにはきちんと事実を知ってもらいたいの」 「は、い……」 真剣な目。 私は覚悟を決めて頷いた。無意識に繋がれた左手に力を込めていた。だけど柴崎くんも握り返してくれて、ほっとする。 これから、どんな話を聞かされるのか。 ずっと知りたかった真実が、今明かされる。 「萌奈は……あなたのお母さんは……」