その瞬間、柚琉と私の手は離れ離れになってしまった。 大好きな、温もりか消えてしまう。 「おい!お前ら離せ!」 「大丈夫ですよ。少しの間、眠っていただくだけですので」 「ゆず、る……」 必死にもがく柚琉の姿。 こんな姿を見るのは初めてかもしれない。私のせいで……。 「聖奈!聖奈ぁぁ!」 柚琉から私の名前を呼ぶ声がきこえる。 それを最後に、私は意識を手放した……。