「無理強いするつもりは無いから、ゆっくり考えてほしい。ただ、僕としては望愛ちゃんがうちに来てくれると嬉しいな」
「考えてみます」
今までの職歴は大学時代のコンビニバイトと、沖縄のツアーガイド。
学生時代から体を動かすことばかりしてきた私には体力以外に何の売りもない気がする。
もちろん龍ヶ崎建設ほどの大手企業に誘ってもらえるだけのスキルも持ち合わせてはいないし、外見で誘ってもらうほどの美人でもない。
どこにでもいる普通の20代女子の私を必死に誘ってくれる圭史さんに何度も理由をたずねたけれど、はっきりとした答えは聞き出せなかった。
「この後どうする?ここのラウンジもとっても眺めがいいから、もう少し飲んで帰るかい?」
「でも、明日も仕事ですから・・・」
お酒に強くない私は、週末以外はあまり飲まないことにしている。
副社長と出かけた時にもどちらかという食べる専門で、お酒はたしなむ程度。
今日は勧められるままに、結構飲んでしまった。
「じゃあ、デザートを食べたら送って行くよ。創介たちも帰えるようだしね」
「はい」
店の入口を見ると、二人並んで店を出る創介副社長と綾香さんの姿があった。
後ろ姿を見ているだけでもお似合いの二人だ。
私が知らなかっただけで、綾香さんと副社長は付き合っているんだろうか?
もしそうなら、副社長と二人で食事にはもう行けないな。
その後圭史さんに送ってもらい、私は自宅に向かった
車の中でも面白い話を聞かせてくれる圭史さんとの時間はとても楽しいものだった。
「また誘うからその時に答えを聞かせてほしい」
「はい」
やはり私を誘うなんて不思議でしかないけれど、どうやら圭史さんは本気のようだ。
であるならば、ちゃんと答えよう。
この時の私はそんな風に思っていた。
「考えてみます」
今までの職歴は大学時代のコンビニバイトと、沖縄のツアーガイド。
学生時代から体を動かすことばかりしてきた私には体力以外に何の売りもない気がする。
もちろん龍ヶ崎建設ほどの大手企業に誘ってもらえるだけのスキルも持ち合わせてはいないし、外見で誘ってもらうほどの美人でもない。
どこにでもいる普通の20代女子の私を必死に誘ってくれる圭史さんに何度も理由をたずねたけれど、はっきりとした答えは聞き出せなかった。
「この後どうする?ここのラウンジもとっても眺めがいいから、もう少し飲んで帰るかい?」
「でも、明日も仕事ですから・・・」
お酒に強くない私は、週末以外はあまり飲まないことにしている。
副社長と出かけた時にもどちらかという食べる専門で、お酒はたしなむ程度。
今日は勧められるままに、結構飲んでしまった。
「じゃあ、デザートを食べたら送って行くよ。創介たちも帰えるようだしね」
「はい」
店の入口を見ると、二人並んで店を出る創介副社長と綾香さんの姿があった。
後ろ姿を見ているだけでもお似合いの二人だ。
私が知らなかっただけで、綾香さんと副社長は付き合っているんだろうか?
もしそうなら、副社長と二人で食事にはもう行けないな。
その後圭史さんに送ってもらい、私は自宅に向かった
車の中でも面白い話を聞かせてくれる圭史さんとの時間はとても楽しいものだった。
「また誘うからその時に答えを聞かせてほしい」
「はい」
やはり私を誘うなんて不思議でしかないけれど、どうやら圭史さんは本気のようだ。
であるならば、ちゃんと答えよう。
この時の私はそんな風に思っていた。



