「とりあえず、いったん時間を置いてみんな冷静になろう」
「そうだな」
「ああ」
課長の言葉に、創介さんも圭史さんも同意する。

「創介、本当にすまなかった。また改めて連絡をするから」
「ああ」

立ちあがった圭史さんが創介さんに向かって深々と頭を下げてから、私を見た。

「望愛ちゃんもごめんね。それと、この際だから教えてあげるよ。あの時君を助けたのは、創介だよ」
「えっ」

嘘。そんな・・・

その後、どうやって時間が過ぎたのか私の中の記憶がない。
気が付いたら昼前で、私は副社長室のソファーに寝かされていた。