「高橋さん……」
何だか分からないけれど、喉の奥が締め付けられるように苦しくなって、それが涙となって溢れ出していた。
「いいか? お前は、駄目じゃない。自分で判断して、勝手に決めるな。お前は、人の幸せを願える。人に優しくできる。自分に、正直に生きようとしている」
高橋さん。
「うっ……」
泣いてしまって、上手く声にならない。
「それだけで、十分だ」
高橋さんの言葉に、思わず顔を覆った。
「泣くな」
高橋さんは、そう言うと私を引き寄せ抱きしめた。
「高橋……さん」
「ん?」
抱きしめられた腕の中で、高橋さんの声が直接私の体に響く。
「私……」
「そうだ」
エッ……。
高橋さんが、コートの左のポケットから何かを出した。
「ニューヨークのお土産だ」
「えっ? わ、私に……ですか?」
「今、此処で他に誰が居る?」
うっ。
「そ、そうですよね」
すると、高橋さんが私の右手にそのポケットから出したものを握らせてくれたので、何だろうと思って右手を開くと、そこには小さな瓶に入ったオレンジがかった液体が入っていた。
「Citrus Ginger?」
「お前が、知りたがっていた香りだろう?」
「えっ? も、もしかして、高橋さんの香りですか?」
「俺の香り?」
あっ……。
思わず興奮して、自分の中で付けていたネーミングを口走ってしまっていた。
「あ、ああ、あの……その……うわあ。でも嬉しいです。ありがとうございます」
「フッ……。忙しい奴だな」
ああ。嬉しい。
ずっと、探していたんだもの。
高橋さんの香りが、何なのか。
Citrus Ginger……。初めて知った名前。
クリスマスツリーの前で、暫く高橋さんの香りの入ったボトルを眺めていたが、ふと、先ほど高橋さんが言った言葉が気になって我に返った。
『取り戻したい人生の忘れ物を思い出した気がする』 取り戻したい人生の忘れ物って、いったい……。
「さて、そろそろ帰るか」
「あの……高橋さん」
問い掛けに、高橋さんは黙って私を見た。
「さっき高橋さんがおっしゃってた、取り戻したい人生の忘れ物っていうのは、何なんですか?」
「ん? それは……」
「goo……」
何だか分からないけれど、喉の奥が締め付けられるように苦しくなって、それが涙となって溢れ出していた。
「いいか? お前は、駄目じゃない。自分で判断して、勝手に決めるな。お前は、人の幸せを願える。人に優しくできる。自分に、正直に生きようとしている」
高橋さん。
「うっ……」
泣いてしまって、上手く声にならない。
「それだけで、十分だ」
高橋さんの言葉に、思わず顔を覆った。
「泣くな」
高橋さんは、そう言うと私を引き寄せ抱きしめた。
「高橋……さん」
「ん?」
抱きしめられた腕の中で、高橋さんの声が直接私の体に響く。
「私……」
「そうだ」
エッ……。
高橋さんが、コートの左のポケットから何かを出した。
「ニューヨークのお土産だ」
「えっ? わ、私に……ですか?」
「今、此処で他に誰が居る?」
うっ。
「そ、そうですよね」
すると、高橋さんが私の右手にそのポケットから出したものを握らせてくれたので、何だろうと思って右手を開くと、そこには小さな瓶に入ったオレンジがかった液体が入っていた。
「Citrus Ginger?」
「お前が、知りたがっていた香りだろう?」
「えっ? も、もしかして、高橋さんの香りですか?」
「俺の香り?」
あっ……。
思わず興奮して、自分の中で付けていたネーミングを口走ってしまっていた。
「あ、ああ、あの……その……うわあ。でも嬉しいです。ありがとうございます」
「フッ……。忙しい奴だな」
ああ。嬉しい。
ずっと、探していたんだもの。
高橋さんの香りが、何なのか。
Citrus Ginger……。初めて知った名前。
クリスマスツリーの前で、暫く高橋さんの香りの入ったボトルを眺めていたが、ふと、先ほど高橋さんが言った言葉が気になって我に返った。
『取り戻したい人生の忘れ物を思い出した気がする』 取り戻したい人生の忘れ物って、いったい……。
「さて、そろそろ帰るか」
「あの……高橋さん」
問い掛けに、高橋さんは黙って私を見た。
「さっき高橋さんがおっしゃってた、取り戻したい人生の忘れ物っていうのは、何なんですか?」
「ん? それは……」
「goo……」

