高橋さんの瞳は、先ほどの鋭い視線とは比べものにならないほど穏やかだったが、私の視線の僅かなずれさえも見逃さないほどの敏感さを醸し出していた。
「ん? 何だ?」
スッと左手が伸びてきて、私の右頬に掛かった髪に手櫛を入れた。
駄目……。
こんなことされたら、本当に舞い上がっちゃって何も言えなくなってしまう。でも、そんな高橋さんの動作が心地よくて、一瞬、目を瞑ってしまっていた。
「私……。昨日……」
声が震えて、上手く喉を抜けてくれない。
落ち着くようにと、何気なく高橋さんが私の右肩に左手を添えてくれていた。
「此処に座っていて……」
ピンポーン。
エッ……。
予期せぬインターホンの音に、思わず高橋さんと顔を見合わせたが、高橋さんは黙って立ち上がるとインターホンの受話器を上げた。
「はい……ああ、はい」
誰か来たみたいだけれど、このまま居ていいんだろうか?
「あの……」
「ちょっと、待ってて」
そう言うと、高橋さんは玄関の方へと行ってしまった。
やっぱり、帰った方がいいのかな。高橋さんにだって、予定があるだろうし……。
「ごめんなさい。こんな時間に……」
「こんばんは」
「あっ、こんばんは。あの……」
玄関の方から聞こえてきたのは、女の人の声……。誰だろう?
「もう1度、高橋さんに聞いて頂きたくて……。お邪魔してもよろしいでしょうか?」
エッ……。
「申し訳ないが、来客中だから」
「ん? 何だ?」
スッと左手が伸びてきて、私の右頬に掛かった髪に手櫛を入れた。
駄目……。
こんなことされたら、本当に舞い上がっちゃって何も言えなくなってしまう。でも、そんな高橋さんの動作が心地よくて、一瞬、目を瞑ってしまっていた。
「私……。昨日……」
声が震えて、上手く喉を抜けてくれない。
落ち着くようにと、何気なく高橋さんが私の右肩に左手を添えてくれていた。
「此処に座っていて……」
ピンポーン。
エッ……。
予期せぬインターホンの音に、思わず高橋さんと顔を見合わせたが、高橋さんは黙って立ち上がるとインターホンの受話器を上げた。
「はい……ああ、はい」
誰か来たみたいだけれど、このまま居ていいんだろうか?
「あの……」
「ちょっと、待ってて」
そう言うと、高橋さんは玄関の方へと行ってしまった。
やっぱり、帰った方がいいのかな。高橋さんにだって、予定があるだろうし……。
「ごめんなさい。こんな時間に……」
「こんばんは」
「あっ、こんばんは。あの……」
玄関の方から聞こえてきたのは、女の人の声……。誰だろう?
「もう1度、高橋さんに聞いて頂きたくて……。お邪魔してもよろしいでしょうか?」
エッ……。
「申し訳ないが、来客中だから」

