「すみません」
「俺、奥に行っていいか?」
「はい。全然、構わないです」
高橋さんは左利きだから、それで気を遣って奥に……。
トイレに向かう前に、店員さんに声を掛けて、ウーロン茶を1つ追加した。
何が何だか、よく分からないけれど、高橋さんと栗原さんも一緒に飲むことになっている。
トイレから出てくると、ちょうど中原さんと一緒になった。
「男子トイレ混んでてさ」
「そうなんですか?」
「学生が飲み過ぎてトイレが友達になってたから、なかなか空かなかったよ。やめようかと思ったけど、ここまで待ったからと待ってたら遅くなった」
「そうだったんですか」
学生時代は、自分の許容量を超えて飲んでしまう学生がとかく多い。社会人になっても、それが治らない人も居るみたいだけれど、大方、社会人になると自制がきくようになるから、学生時代ほど居酒屋に居るうちから潰れてしまうような人は流石にあまり居ない。
「いきなり登場して、驚いたよな」
「は、はい」
中原さんは誰とは言わなかったが、栗原さんのことを指していることは何となく分かった。
「もう少ししたら、帰ろうな。明日も、また仕事だから」
「はい」
席に戻ると、ちょうど店員さんが飲み物をテーブルの上に置いてくれているところだった。中原さんが高橋さんの隣に座ってくれたので、私は端に座ってみんなで乾杯をした。
「すいませーん。店員さん。ダイアナ、もう1杯下さあい」
栗原さんは、速いピッチでお酒のお代わりをしている。
「明日も仕事があるんだから、もうそのぐらいにしておいたら?」
「えっ? 大丈夫ですよ。私、こう見えても、お酒で翌朝起きられなかったことなんて、1度もないんですから」
「それならいいけど……」
折原さんが、少し心配そうな表情で栗原さんを窘めていた。
折原さんの言った、明日も仕事があるという言葉に、ふと時計を見ると、もう直ぐ22時になるところだった。
そろそろ、私は先に帰らないと。また、明日も仕事があるし、まだ火曜日だ。
「あの……」
「だってぇ……。それに、もし酔って立てなくなっても、高橋さんに送ってもらうから大丈夫ですよお。ねぇ、高橋さん」
嘘……。
そんな約束を交わしていたの?
一足先に帰る旨を告げようとして栗原さんの声に被ってしまったが、高橋さんに送ってもらう約束をしていると聞きてしまい、もう帰ろうと決心してバッグを持った。
「すみません。あの、そろそろ私……。一足先に失礼します」
「俺、奥に行っていいか?」
「はい。全然、構わないです」
高橋さんは左利きだから、それで気を遣って奥に……。
トイレに向かう前に、店員さんに声を掛けて、ウーロン茶を1つ追加した。
何が何だか、よく分からないけれど、高橋さんと栗原さんも一緒に飲むことになっている。
トイレから出てくると、ちょうど中原さんと一緒になった。
「男子トイレ混んでてさ」
「そうなんですか?」
「学生が飲み過ぎてトイレが友達になってたから、なかなか空かなかったよ。やめようかと思ったけど、ここまで待ったからと待ってたら遅くなった」
「そうだったんですか」
学生時代は、自分の許容量を超えて飲んでしまう学生がとかく多い。社会人になっても、それが治らない人も居るみたいだけれど、大方、社会人になると自制がきくようになるから、学生時代ほど居酒屋に居るうちから潰れてしまうような人は流石にあまり居ない。
「いきなり登場して、驚いたよな」
「は、はい」
中原さんは誰とは言わなかったが、栗原さんのことを指していることは何となく分かった。
「もう少ししたら、帰ろうな。明日も、また仕事だから」
「はい」
席に戻ると、ちょうど店員さんが飲み物をテーブルの上に置いてくれているところだった。中原さんが高橋さんの隣に座ってくれたので、私は端に座ってみんなで乾杯をした。
「すいませーん。店員さん。ダイアナ、もう1杯下さあい」
栗原さんは、速いピッチでお酒のお代わりをしている。
「明日も仕事があるんだから、もうそのぐらいにしておいたら?」
「えっ? 大丈夫ですよ。私、こう見えても、お酒で翌朝起きられなかったことなんて、1度もないんですから」
「それならいいけど……」
折原さんが、少し心配そうな表情で栗原さんを窘めていた。
折原さんの言った、明日も仕事があるという言葉に、ふと時計を見ると、もう直ぐ22時になるところだった。
そろそろ、私は先に帰らないと。また、明日も仕事があるし、まだ火曜日だ。
「あの……」
「だってぇ……。それに、もし酔って立てなくなっても、高橋さんに送ってもらうから大丈夫ですよお。ねぇ、高橋さん」
嘘……。
そんな約束を交わしていたの?
一足先に帰る旨を告げようとして栗原さんの声に被ってしまったが、高橋さんに送ってもらう約束をしていると聞きてしまい、もう帰ろうと決心してバッグを持った。
「すみません。あの、そろそろ私……。一足先に失礼します」

