「そ、そんな、高橋さん!」
いったい、これから何処に行くの?
秘密とか言われて教えてもらえず、さっきから落ち着かない。教えてもらえないことも、何だか悔しい。
「そんなにほっぺた膨らませてると、そんな顔になっちゃうぞ?」
そう言われて、思わず頬を膨らませたまま高橋さんを見ると、ぷにゅ、ぷにゅと高橋さんは左手で私の右頬を軽く何度か掴み、右口角をつり上げて、怪しげに悪戯っぽく笑った。
「もお、高橋さん」
「出た、牛」
「牛じゃ、ありません」
そうこうしているうちに、周りの景色が都心からだいぶ郊外になってきていた。所々、暗いこんもりとした広い場所は、きっと大きな公園か森林だろう。かれこれ、もう40分ぐらい走っている。
高橋さんは、そんなことすら感じさせないような面白い話をしてくれていたので、時間の経つのもつい忘れていた。
だけど、だいぶ車の数も減ってきた気がする。すれ違う車の数も少なくなった。
本当に、何処に向かっているんだろう?
ひたすら真っ直ぐ走ってきていた高橋さんの車が、右に曲がるウィンカーを出した。
その交差点の信号機の上にある標識を見ると、右矢印の標識の先には、ダムと書いてあった。
ダム?
交差点を右に曲がって暫く走っていると、何となく道が上っているように感じられた。
「高橋さん。この道、何か上ってませんか?」
「ああ、上ってる。でも、もう少し上るけどな」
「そうなんですか?」
上ってるということ自体、こんな夜に山登りのような場所に来ているようで、何とも不思議な感覚になりながら、僅かながら好奇心も手伝って、前方をジッと見つめていた。
すると、途中からだんだん道も狭くなってきて、街灯すらまばらになり、辺りは真っ暗になってしまった。
いったい、これから何処に行くの?
秘密とか言われて教えてもらえず、さっきから落ち着かない。教えてもらえないことも、何だか悔しい。
「そんなにほっぺた膨らませてると、そんな顔になっちゃうぞ?」
そう言われて、思わず頬を膨らませたまま高橋さんを見ると、ぷにゅ、ぷにゅと高橋さんは左手で私の右頬を軽く何度か掴み、右口角をつり上げて、怪しげに悪戯っぽく笑った。
「もお、高橋さん」
「出た、牛」
「牛じゃ、ありません」
そうこうしているうちに、周りの景色が都心からだいぶ郊外になってきていた。所々、暗いこんもりとした広い場所は、きっと大きな公園か森林だろう。かれこれ、もう40分ぐらい走っている。
高橋さんは、そんなことすら感じさせないような面白い話をしてくれていたので、時間の経つのもつい忘れていた。
だけど、だいぶ車の数も減ってきた気がする。すれ違う車の数も少なくなった。
本当に、何処に向かっているんだろう?
ひたすら真っ直ぐ走ってきていた高橋さんの車が、右に曲がるウィンカーを出した。
その交差点の信号機の上にある標識を見ると、右矢印の標識の先には、ダムと書いてあった。
ダム?
交差点を右に曲がって暫く走っていると、何となく道が上っているように感じられた。
「高橋さん。この道、何か上ってませんか?」
「ああ、上ってる。でも、もう少し上るけどな」
「そうなんですか?」
上ってるということ自体、こんな夜に山登りのような場所に来ているようで、何とも不思議な感覚になりながら、僅かながら好奇心も手伝って、前方をジッと見つめていた。
すると、途中からだんだん道も狭くなってきて、街灯すらまばらになり、辺りは真っ暗になってしまった。

