本題って……何?
「折原から聞いて頂いたかと思いますが、我が社のビルメンテナンスなのですが、本社ビルが来年ちょうど築10年目を迎えまして、それに伴うメンテナンスをどのようにしたら良いかと思いまして、お知恵を拝借できたら有り難いのですが」
ビルメンテナンス? 会社の?
「はい。伺いました。それで、差し出がましいかと思いましたが、御社の本社ビルは我が社で承らせて頂いた物件でしたので、その時の資料を見させて頂きました」
「そうでしたか。ありがとうございます」
うちの会社の本社ビルは、夏目さんの会社が建てたの?
「それで……」
夏目さんはそう言いながら、バッグの中からA4サイズのノートらしき物を出して、テーブルの上に置いた。
「ひと言で言って、ビルのメンテナンスは、それこそピンからキリまでございます。やらなければいけないもの。やっておいた方がいいもの。別段、今やらなくても、後々でも構わないものといった具合に、優先順位を付けていきませんと、きりがありません」
「……」
高橋さんは、夏目さんが話していることを黙って聞きながらメモを取っている。
「マンション等の修繕も、10年で割と大きな建物外装改修工事等を行ったりしますが、外壁に関して言えば、タイル。つまりタイルの剥がれから外壁が落下しないかどうかを確認する、専門用語で言えば打診といって、外壁のタイルを叩く。つまり打ってみて何でもなければ外装の改修工事は10年でしなければいけないという決まりはないんですよね」
「そうなんですか」
「10年というのは、あくまで目安です。ただ、それはデベロッパーとの兼ね合いがありますから、マンションの管理組合との話し合いで、10年でやってしまおう的な感覚だと思います。最近は、10年で剥がれてしまう素材のものは使用していないので、まず普通は大丈夫なのですけれど……。勿論、商業ビルの場合も同じですが、オーナー側は各テナントに貸しているわけですから、内装等に関して意匠的に問題がある場合は、オーナーは修繕するべきだとは思います。耐年数によって、電気、水道メーターの交換は必ずすること等、細かいところもありますが、高橋さん。つまり、所謂、減価償却年数とは、すべてがイコールではないということです。そこを念頭に置いておかれれば、メンテナンス費用の削減は可能です。ビルはある意味、生き物と一緒です。手塩にかければかけただけ、それなりに育ちはしますが、あまり過保護過ぎてもそれはそれでまた問題だということです。金銭的に」
「折原から聞いて頂いたかと思いますが、我が社のビルメンテナンスなのですが、本社ビルが来年ちょうど築10年目を迎えまして、それに伴うメンテナンスをどのようにしたら良いかと思いまして、お知恵を拝借できたら有り難いのですが」
ビルメンテナンス? 会社の?
「はい。伺いました。それで、差し出がましいかと思いましたが、御社の本社ビルは我が社で承らせて頂いた物件でしたので、その時の資料を見させて頂きました」
「そうでしたか。ありがとうございます」
うちの会社の本社ビルは、夏目さんの会社が建てたの?
「それで……」
夏目さんはそう言いながら、バッグの中からA4サイズのノートらしき物を出して、テーブルの上に置いた。
「ひと言で言って、ビルのメンテナンスは、それこそピンからキリまでございます。やらなければいけないもの。やっておいた方がいいもの。別段、今やらなくても、後々でも構わないものといった具合に、優先順位を付けていきませんと、きりがありません」
「……」
高橋さんは、夏目さんが話していることを黙って聞きながらメモを取っている。
「マンション等の修繕も、10年で割と大きな建物外装改修工事等を行ったりしますが、外壁に関して言えば、タイル。つまりタイルの剥がれから外壁が落下しないかどうかを確認する、専門用語で言えば打診といって、外壁のタイルを叩く。つまり打ってみて何でもなければ外装の改修工事は10年でしなければいけないという決まりはないんですよね」
「そうなんですか」
「10年というのは、あくまで目安です。ただ、それはデベロッパーとの兼ね合いがありますから、マンションの管理組合との話し合いで、10年でやってしまおう的な感覚だと思います。最近は、10年で剥がれてしまう素材のものは使用していないので、まず普通は大丈夫なのですけれど……。勿論、商業ビルの場合も同じですが、オーナー側は各テナントに貸しているわけですから、内装等に関して意匠的に問題がある場合は、オーナーは修繕するべきだとは思います。耐年数によって、電気、水道メーターの交換は必ずすること等、細かいところもありますが、高橋さん。つまり、所謂、減価償却年数とは、すべてがイコールではないということです。そこを念頭に置いておかれれば、メンテナンス費用の削減は可能です。ビルはある意味、生き物と一緒です。手塩にかければかけただけ、それなりに育ちはしますが、あまり過保護過ぎてもそれはそれでまた問題だということです。金銭的に」

