野良ヴァンパイアに吸血契約されちゃいました

「なんだか、眠く…なって、きた」



「そうだな。いっそのこと目覚ましかけて寝ちゃうか?」



「…うん」


ルカくんが目覚ましをかけたのを見て私は重くなっている瞼を閉じた。


トン…トン…トン


心地よいリズムでルカくんが背中を優しく叩いてくれる。


数分後、私は眠りについた。









「おはよ〜、心羽」



「お、おはよう、茉莉花」



「ん?なんだかぎこちないな、なんかあった?」



言えない。昨日ルカくんの家で告白した後に一緒に寝ただなんて。口が裂けても言えない。


でも勘が鋭い茉莉花には全てお見通しのようで、「これは天堂くん絡みだな」と言ってきた。


私が違う違うと首を横に振っているとき後ろから声がした。



「ご名答!流石、月城さん」



「お!なになに?遂に付き合った?」



「付き合ってない……まだ」



「は?」



茉莉花が反応するよりも先にルカくんが反応した。



「心羽、どういうこと?だって俺告られたじゃん」



「たしかに告ったけど…」



「おっと、これは修羅場の予感」



茉莉花、楽しんでる場合じゃないよ。私にとっては超絶重要なことなんだから。


まだ朝早い時間帯。教室にいるのは私達と数人くらいだ。