野良ヴァンパイアに吸血契約されちゃいました

「いいよ?今日マジで両親の帰り遅いし」



ボッと顔が赤くなった。



「心羽分かりやすすぎ」



「もう、知らない」



そう言って私はプイっとそっぽを向いた。



「ごめんごめん。でもさ、こういうのもカレカノっぽいね」



そうかも…。私はルカくんの方に向き直ってコクコクと首を縦に振った。


今の私はベッドに恋人繋ぎで縫い付けられたままだ。この先に興味もあるが同時に恐怖もあった。



「ル、ルカくんあのね、」



私は正直な気持ちを伝えることにした。



「うん」



「やっぱり、その…怖いです」



「そうだよな。そうだろうなとは思ってた」



「ごめんなさい」



「いいよ、全然謝んなくて。ゆっくりで大丈夫」



言いながらルカくんは私の手から自分の手を抜き取り上に乗っていた体を私の横にずらした。



「流石に一人用ベッドで二人はキツイな」



「抱きしめちゃえばいいんじゃない?」



言ってからハッとした。すみません、下心丸出しです。


でもルカくんは笑って「そうだな」と言うだけだった。


両手を広げられたから私はルカくんの胸板にズリズリと近づいた。 


ぎゅ〜


冷房が効きすぎてるぐらいの部屋。くっつくことで丁度いい温度になった。