野良ヴァンパイアに吸血契約されちゃいました

ルカくんの瞳の中の私と目が合う。頑張れって言われているような気がした。


スーッと深呼吸をした。


よし、今だ。



「あのね、私、ルカくんのことが好き」



目を見開いたルカくんがパッと視界から消えて、唇に柔らかい感覚を感じた。


キスされてるって気付くのに数秒かかった。


そのまま後ろに押し倒される。


両手を絡め取られて恋人繋ぎの形になった。


その先を期待してる自分がいた。ルカくんになら何されても良いって思ってる自分がいた。


唇が離される。そしてルカくんが口を開いた。



「あぁ、今の俺カッコ悪」



「ううん、カッコ悪くない。ルカくんはいつでもカッコいいよ?」



「心羽、マジでそういうとこ」



え?私何か変なこと言ったかな?ただ事実を述べただけだ。



「本当はさ、俺から告りたかった。いいよって言われるまで告るつもりだった」



それは衝撃だ。まぁ、学校とか、吸血されてるときとか、「めっちゃ好き」等言われることはあったが、全て流していた。どうせ冗談だろうって思って。



「そんなことよりさ、心羽この先期待してるでしょ?めっちゃ物欲しそうな目してる」



「え?そんなに?やだぁ」



私は慌てて目を隠した。


だがルカくんの力によって難なく取り払われてしまった。