暗い顔をして俯いていると、蒼凰さんが優しい声で尋ねてくる。
「ねぇ心羽ちゃん。前から思ってたんだけどさ、心羽ちゃんって凄いとか言って褒められても、私なんか全然って言って否定するよね?心羽ちゃんは本当に凄いのに、どうしてそんなに自信が無いの?」
「それは……」
思い当たる節があるので、私は蒼凰さんに事情を話す。
「多分、家族に無能だと言われてきたからだと思います。私には双子の妹の瑠奈がいるんですけど、瑠奈は任務に集中せずよくミスをするんです。初めてミスをしてしまった時に父に呼び出されて、私はとりあえず謝らなきゃと思って頭を下げたんですけど、瑠奈は自分のミスを私のせいにしてきて……」



