最強総長の愛するボディガード

「腹立つよ、でもそれは私の仕事内容に含まれてない。だからここは警察に引き渡そう?ね?」
「っ……クソ……」



不満げだけどなんとか彰人は引き下がってくれて、ここからは後処理の時間になる。



でも私、この体じゃただのお荷物だよ……



どうすればと考えていると、蒼凰さんが怪我の具合を確認してくれようとする。



「心羽ちゃん歩けないんだよね?」
「は……そんなに酷いのかよ?」
「でも肋骨にヒビ入ってるくらいだとおも……」
「はあ!?何が“くらい”だよ、充分大怪我だろ!」



え……そ、そうなのかな……



今までボディガードをしてきてこれ以上の怪我を何度も負ってきたし、感覚が麻痺してるのかもしれない。
彰人が驚く一方蒼凰さんは落ち着いていて、動けない私をお姫様抱っこで抱き上げてくれる。
でも彰人はそれが納得いかないようで。



「おい待て、心羽は俺が連れていく」
「いや、今の心羽ちゃんをあんまり動かしたら怪我が悪化するかもでしょ?俺が先だったんだからこのまま連れていくよ」
「どっちが先とか関係ねぇだろ」
「じゃあ彰人は心羽ちゃんの怪我を悪化させたいの?」
「そんなこと言ってねぇ」