「心羽ちゃん大丈夫っ?どこか怪我したっ?」
蒼凰さんはとても心配そうな顔をしていて、落ち着かせるように私は言う。
「怪我はしちゃったんですけど、大丈夫ですっ。それより蒼凰さんは……っ」
「俺は大丈夫。スーパーマーケット出た瞬間に何人かに襲われたけど、片してきたから」
「あ……良かった……」
蒼凰さんが無事で、本当に良かった……っ
私が安堵する一方、蒼凰さんは焦りを増していく。
「俺のことはいいから、どこ怪我したの……っ」
「あ、油断して右の横腹を蹴られちゃって……」
多分肋骨にヒビ入ってると思う。
「歩けそう?」
「……多分、無理です」
「っ……俺に言ってくれたら……」
「何言ってるんですかっ、蒼凰さんを守るのが私の仕事ですから、そんなこと出来ませんっ」
その言葉に蒼凰さんはとても辛そうな顔をして言う。



