「そのスーツはやめたほうがいいんじゃねぇの?ボディガードってこと、丸わかりだから」
「………」
「なんか喋れよおもんねぇな。おい、お前ら、やっていいぞ」
その次の瞬間、ビル全体に重圧な声が響き渡る。
「「「ウラアーッ!!!」」」
「っ……」
来る……!
大人数を相手にするのは久しぶりで、色々な方向から飛んでくる攻撃に最初のうちは手こずってしまう。
でも背後を取られない限りは攻撃を躱せるから、半数を倒した辺りからは余裕を持って戦えるようになった。
だからか、つい油断していたのだ。
ボスらしき男と攻防を続けて二分ほど。
急所を殴ったことで、その男はやっとひれ伏した。
けれど。
「はぁっ……これで、安心してんなよ……今頃、お前の護衛対象は俺らの仲間にやられてるだろうからな……ゴホッ」
「っ……!」
しまったっ……!
蒼凰さんのところに……っ



