「京ちゃん!」
「百々葉……」
次の日、わたしは京ちゃんが来るはずの駅で彼を待っていた。
案の定、京ちゃんが電車から降りてくるのが見えて、わたしは無事捕まえることができた。
「翠から聞いたんだけど、これってどういうこと……?」
わたしは、翠に送ってもらった京ちゃんと女の子の写真を見せながら聞いた。
「ああ、それ? 新しい彼女」
「えっ」
新しい、彼女……?
まるで、『新しい友達』とでもいうような感じで、のんびりと言った。
「まさか、お前……。それ以外に、なんだと思ってた?」
「『なんだと思ってた』って……」
まさか、そんなに落ち着いた様子で言われるとは思わなかった。
「1個下で同じ部活なんだけど、すっげー明るくて可愛くて。自分の頑張りたいことに熱中してる、ほんっとにキラキラした奴で。あいつのそういうとこに惚れちゃったんだよね」
写真の彼女を、愛おしそうに見つめながら京ちゃんはそう説明してくる。



