「ええっ!!」
わたしは、思わす後ろへ後ずさってしまった。
「いやいや、いいよ! わたしには絶対、可愛すぎるよ!」
「そんなことないない、というか、着てみないと分かんないじゃなーい! わたしも、これ試着するから」
「だいじょーぶ、笑わないから。ね? 着てみなよ」
「う、うん……」
「さあ、試着室へゴーゴー!」
メイド服と一緒に試着室へ、翠にポイっと入れられるわたし。
こんなことされたら、試着するしかなくなっちゃうじゃない。
わたしはメイド服に着替えて、ガラッとカーテンを開ける。
「きゃー、百々葉! かっわいー!」
ゴスロリ系の服に着替えた翠はそう言いながら、わたしを思いきり抱きしめて頬擦りをしてくる。
「うわあっ」
バランスを崩しそうになりながらも、必死にわたしは翠を受け止めた。
「翠も似合うよ……?」
「えー、どっちが可愛く似合っているかっていえばやっぱり百々葉でしょ!」
翠はそう言いながら、わたしの頬をつんつんとしてくる。
「んもぉ〜、翠……」



