「信じられない」を、「真実の愛」に変えてくれたキミへ


放課後。
わたしは翠に連れられて、一緒にコスチュームショップへ行った。



「さ、ここだよ、ここ」



「こ、ここ……?」



わたしがためらっている間に、翠はわたしの手を引いて、お店の中に入った。

確かに思ったより安いし、メイド系もあれば、大人気アニメのキャラクターの服も置いてある。



「これとか可愛いんじゃない?」



翠が選んでくれたのは、胸元に大きなリボンがあって、いろいろな場所にフリルがたっぷり使われているメイド服だった。

うさぎのヘアアクセまでついている。



値段も、わたしがいつも使っているお金で買えるくらいだし、候補として入れるのはありかもしれない。


……デザインをまじまじと見れば見るほど、わたしには可愛すぎるなという気持ちが強くなっていくけど。



「これかー……ちなみに、翠のお目当ての衣装は?」



「あー、そうそう。これだ!」



さっき翠が見せてくれたスマホの画面にあった写真と一致している。

翠は、ニコッと笑って、うさぎのヘアアクセがついたメイド服をわたしに差し出した。



「せっかくだし、試着してみなよ!」