あれから3日が経った。
今日は、わたしが夜ご飯を作る日。
今日冷蔵庫を見てみたら、トマトとにんじんとピーマンがあったから、パスタやウインナーでも買って、ナポリタンでも作ろうかな。
そんなことを考えながら、わたしはすぐそばにあった小さな石をコツンと蹴り飛ばした。
「百々葉」
後ろを振り返ると、ひーくんがビニール袋を持った状態で立っていた。
「ひーくん」
「あのさ、こないだのお詫びっつーか、付き合ってくれたお礼っつーか? まあ、受け取ってほしくて」
そう言いながら、なぜかひーくんはもじもじしている。
「こないだ?」
「あの、えっと、ネモフィラってやつの」
「そんな、いいって言ったのに……」
ひーくんは、何も悪くないはずなのに。
どうしてそんなに、あのことを気にしちゃうんだろう。
「いいから開けてみてほしいんだ」
わたしはひーくんに渡されたビニール袋の口を止められたテープを取り、中身を確認する。
「あっ、パステルドリームの……」
パステルドリームというのは、パステルカラーの動物のキャラクター。
ユニコーン、うさぎ、犬や猫といった可愛らしくて、ふわふわキラキラとした雰囲気に癒されている人が多く、わたしも大好きで特にユニコーンのキャラクターがお気に入り。
「百々葉のバッグについてるからさ」



