手当は10分ぐらいで終わった。

「紗良ちゃん、ごめんね、痛かったよね。」

「紗良ちゃん、お部屋一人じゃ怖いかな?」

風舞が聞いた瞬間に紗良ちゃんは震え出してしまった。

「そっかそっか、怖いよね。」

風舞はそう言ったきりに黙ってしまった。

「紗良ちゃん、一人はきっと怖いと思う、僕も一人嫌いだから気持ちはわかるよ。でもね、悠飛先生も僕も仕事で紗良ちゃんのそばにこの後いてあげられないんだ。本当にごめんね。その代わりに、夢も見ないようにして寝られるように、強めのお薬使おっか?そしたら紗良ちゃんが起きた時に悠飛先生と僕、いるから、どうかな〜?」

風舞は語りかけるように話しかけて、紗良ちゃんは涙目で聞く。

コクン

3分くらいして頷いてくれた。

「ありがとう〜、じゃあ、一緒にお部屋戻ろっか。悠飛先生がお薬持ってきてくれるからね。」