メイドは主人の物をもらう事を誇りに思う。アガサさんは王宮のメイドで私のうちのメイドでは無いのだけど、そう言う文化があるのだから、身に付けているものがいいと思ったの。
こんな子供相手にも毎回きちんと接してくれて嬉しかったから。
「アガサさん今までありがとう、帰りは一人で大丈夫よ。お仕事があるのに付き合わせてごめんなさいね、お元気で」
最後の別れの挨拶をした、アガサさんは泣いてくださったわ。本当に良い方ね。
「はい、ミシェル様の今後のお幸せを祈っております。今まで優しく声をかけてくださってありがとうございました。このブローチは一生大切にいたします」
「ふふっ、大袈裟なんだから。私は大丈夫ですよ。それではねアガサさん。会えなかった皆さんにもよろしくお伝えくださいね」



