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王都に到着した翌日、イネスはリオネルとともに王宮に向かった。
「殿下がイネスにも会いたいと仰っているんだ」
リオネルはそう言ってニコリと笑う。イネスは「殿下が……?」と小さく首を傾げた。
「ああ。君は殿下と面識があるだろう?」
「そう、ですわね」
あれはイザベルと王太子との婚約が決まった頃のこと。親族同士の顔合わせと称して茶会が開かれた。また、その後も数回ほど、イザベルとともに王宮に呼ばれ顔を合わせたことがある。
「殿下はイネスが俺と結婚をしたことを喜んでくれていて、妻として改めて紹介してほしいとの思し召しだ」
「そうなのですか……!」
緊張からイネスが背筋を伸ばすと、リオネルはクスクスと笑い声を上げた。
王都に到着した翌日、イネスはリオネルとともに王宮に向かった。
「殿下がイネスにも会いたいと仰っているんだ」
リオネルはそう言ってニコリと笑う。イネスは「殿下が……?」と小さく首を傾げた。
「ああ。君は殿下と面識があるだろう?」
「そう、ですわね」
あれはイザベルと王太子との婚約が決まった頃のこと。親族同士の顔合わせと称して茶会が開かれた。また、その後も数回ほど、イザベルとともに王宮に呼ばれ顔を合わせたことがある。
「殿下はイネスが俺と結婚をしたことを喜んでくれていて、妻として改めて紹介してほしいとの思し召しだ」
「そうなのですか……!」
緊張からイネスが背筋を伸ばすと、リオネルはクスクスと笑い声を上げた。



