「また明日ね」


家は隣だけど(笑)

あたしは紫陽に手を振った。


「おかえりーっ!!」


ダダダと走ってきた柊。


「ねぇね、行くよ!」


あ、そうか今日は柊のギター教室の日だ。

幼稚園生になる少し前、柊は自分からギターをやりたいと言った。


「ママー、いってくるねー」


あたしは玄関にカバンを置いた。


「ありがと、いってらっしゃい」


音楽教室は歩いてすぐの所にある。

あたしもそこでベースを習っている。

小さい体にキッズギターを背負う柊が可愛い...。


「ちびがちび連れて歩いてらぁ(笑)」


優吾とバッタリ会ってしまった。


「ちびじゃないっ」


そう言って柊は優吾に蹴りを入れた。


「いって...」

「いい気味(笑)じゃーねーー」


あたしはスタスタと歩いた。