自販機でお昼用のお茶とミルクティーを買って屋上に戻ろうとした時、
「あ~こんなところで会えるなんてね。あんた一体いつまで学校続けるの?」
「あんたが来るのみんな迷惑だと思ってるんだよ。いい加減気付けよ」と1番聞きたくなかった言葉に振り返ると、吉田さんたちの姿があった。
「いや迷惑って思うのも言うのもあんたたちの勝手だけどさ、私、クラスの人たちに迷惑って思われるようなこと何もしてないんだけど?」と言い返してしまった。
言ってからやばい聞こえるように言ってしまったと思ってももう遅い
「はぁ?あんたさ人のこと見下しすぎじゃない? いい加減にしなよ。そもそも授業に出ていないだけで迷惑なの。気付けよ」って言いながら吉田さんが詰め寄ってきて、右手を振り上げた。
[叩かれる!逃げなきゃ]そう思ったけど逃げようにも前と左右は吉田さんとその取り巻きがいるから逃げられないし、後ろは自販機があるし…八方塞がりで逃げられない
[終わった…最悪だ…] そう思い目をつぶって覚悟を決めた時
「そこ邪魔なんだけど、どいてくんない?」と頭上からさっき聞いただるそうだけどどこか冷酷な声がした。
「え!!二年のイケメンじゃん」
「嘘でしょ!なんでそんな人がここにいるの」
「もしかしてこいつ助けに来たのかな」とキャーキャー言いながら言っている声がして目を開けると、吉田さんが「あの名前教えてもらってもいいですか。 あと連絡先」とその人に言っているところだった。
よく見るとその男子は朝屋上にいた先輩で…
やっぱり私が知らなかっただけで、噂になっていたようだ。
名前と連絡先を聞かれた先輩は明らかに不機嫌な顔をして吉田さんに
「俺、お前たちみたいな外見と性格の奴ら嫌いなんだよ。早く散れ」と一括
さっきまで黄色い声を上げていた彼女たちも、
「何あの先輩 感じ悪すぎ」
「二年のイケメンってほんとにあの人?口悪」
「あれじゃない?あの子と仲良くしててあんな性格に変わっちゃったんじゃない? 可哀想」とか文句を言いながら教室に戻って行った。
[なんで先輩の性格の悪さが私のせいになるのよ。私だって今日会ったばっかりだっての!]
なんて思っていたけど、私の強がりに反するように目からは涙がつたっていた。
涙が流れていることを先輩に気づかれないように歩きだしたとき
「お前ってさいじめられてんの?だから屋上にひとりでいんの?」と自販機で飲み物を買いながら問いかけられた。
今にも泣きそうだった上に踏み込んで欲しくないところに踏み込まれた私は
「先輩には関係ないですよね」と最低最悪な言葉を吐いてその場から逃げるように走った。
その後どうやって屋上に戻ったのかは覚えてない
気づいたら屋上にいて、お昼を食べて午後いつも通りに過ごし、帰りのSHRに出て、帰るために荷物を持ってイヤホンを耳につけ下駄箱へ向かう。
吉田さんたちがいないことを確認してからすぐに靴を履き替え学校を出る
学校から帰る家路の途中、いつも来ているパーカーを脱ぎ、セーターに着替える
髪型も整えてイヤホンとスマホをバックにしまう。
そうこうしているうちに家の目の前につく これが家に帰るまでに私がすべきこと
そうして門の前で1回深呼吸して今日会ったことをすべてなかったことにするかのように気持ちを整えて家の門を開ける。