「つばきさんの出発前に、また会おう」

「……うん、私も翠君に会いたい」

 つばきさんと出会って、自分のこれまでの日常に大きな変化を加えた。彼女と出会えて過ごしてきた日々は、あたたかく優しい宝物のようだった。

 本当に、つばきさんと出会えて良かったな。

 出会う運命で、出会えたのかな。そんな風に、思いたい。

 きっと、二人なら大丈夫。

 つばきさんの出発前最後に会った時、別れ際は二人とも涙でなく笑顔を残して、振り返るととても長い遠距離恋愛が始まったのだった。