ペットボトルの入った袋を握りめ、住宅街に戻り、薄暗い古いコンビニを通り過ぎて暫く、あさなの家の前に着いてしまった。

「朝貴、今日はありがとね」

「ううん、こちらこそ」

「また明日、学校で」

 サラッと言って門の中に入っていく小さな後姿を見つめる。

 四年半前、同じ場所であさなに拒絶された。

 今、状況は違うが、あさなとの心の距離が再び開いてしまった気がした。