雨野さんは差し出されたエプロンを受け取ろうか悩んでいるみたいだ。
そんな雨野さんが何を思っているのか察した板美さんは…。
「安心して大丈夫だよ、雨野さん!私は予備でエプロン2着持ってきてるから!」
そうニコニコ笑って板美さんが言うと雨野さんは安心したのか笑って受け取り言った。
「ありがとうございます……」
笑ってお礼を言うなんて…可愛すぎる…っ!!
そしてたぶん名前も言おうとしたんだろうけど忘れて言えなかったんだろうな。
でもそんなところも可愛かった。

そして無事に調理実習が終わり放課後のことだった。
「あ…」
雨野さんがロッカーの前で固まっていた。
そして雨野さんは恥ずかしそうに…。
「ロッカーの中にエプロン…入ってました…」
と顔を真っ赤にしながら言っていた。
後日、雨野さんは借りていたエプロンを洗濯して板美さんに渡した。
板美さんはこう語った。
「エプロン…めっちゃいい匂いがした」
と…。
「あれ、スマホ家に置いてきたんだっけ?あ、ポッケの中にあった!よかった…」
雨野さんは忘れっぽい人だった。