今日は調理実習の日。
皆が気合いを入れる中…。
「…エプロン忘れた」
そんな小さな声が聞こえた。
その声の主は雨野さんだった。
「あれ、ティッシュも忘れてたみたい」
雨野さんはそう言いながら鞄の中を何度も確認していた。
クラスメイトの皆はどう接していいのかわからないでいるみたいだ。
雨野さんみたいな美少女に声をかけていいのか葛藤しているのでいるのだろう。
わかるぞ、その気持ち…っ!!
「これじゃあ調理実習は参加できないか…困ったわ…」
雨野さんはしょんぼりと肩をガクンと落とした。
そんな姿もとても可愛いっ!
雨野さんの仕草一つ一つがとても可愛い…っ!
そんな中ある一人のクラスメイトが動いた。
「雨野さん!よかったらこれ使って!」
そう言ったのはクラスの委員長の板美(いたみ)さんだった。
板美伊里増(いたみいります)さんは学年2位の秀才で運動もそこそこでき、先生や生徒からの信頼の厚い人だ!