ものすごく早口で喋る晴山さんに少し追いつけていない様子の雨野さん。
だ、大丈夫かな?
そう思っていると雨野さんは真っ直ぐに晴山さんの目を見て答えていた。
「私がタイツを履いている理由は…日焼けをしないためです。私すぐに日焼けしてしまうので…」
と少し恥ずかしそうに答えた雨野さん。
タイツを履いている理由が聞けて僕は満足です。
「そうなんだ〜!ねぇ、雨野さん!よかったら今日一緒に帰らない?」
笑って晴山さんが提案するが雨野さんは戸惑っていた。
雨野さんは雨女だ。
雨野さんが歩くとその周りは雨がとても振る。
それを気にしているのだろう。
やっぱり雨野さんは優しいな。
「あれ雨野さんと晴山さん?」
もう声をかけていいよね?
「あれ伊般くんだよね!どしたの〜?」
明るく笑って声をかけてくれた晴山さん。
なんていい人なんだ…。
「見かけたから思わず声かけてしまって…すみません」
僕が謝ると雨野さんは首を横に振った。