「わぁ、おっきい!」

ここ、私立花ケ崎学園はマネージャーとアイドルを育成する学校。
私の夢は、アイドルのマネージャーになることなんだ!
だから、私は夢をかなえるために、マネージャーのすべてが詰まったこの学校に今日、入学するんだ。
「また言ってるよ、、、」
「だ、だって、こんな大きな建物、そうそうくることないんだもん。」
「まぁ、今日からしょっちゅうくることになるけどね。」
私の言葉に突っ込みをいれた、この人は私の双子のお兄ちゃん、椿神(つばきじん)
お兄ちゃんは、アイドル志望でこの学校に来た。
「桃もアイドル学科に来ればよかったのに。」
「私の夢はマネージャーになることだから!」
「まぁ、それもそうか。」

   ***

私はお兄ちゃんと別れて、入学式が行われる体育館に移動する途中。
(えっと、体育館はこっちのはず)
「あ、あのっ!」
突然後ろから声をかけられた。
「はい?」
後ろを振り返ってみるとそこにいたのは、入学式に来たであろう女の子が立っていた。
「どうかしましたか?」
「あ、あの、私迷子になっちゃって…体育館ってどこかわかりますか?」
どうやら、迷子になっていたらしい。まぁ、こんなに広いとそうなるよね。
「私もちょうど行くところです。一緒に行きましょう!」
「ほ、ほんとですか!」
迷子になっていたら助ける。お互い様だ。
「私の名前は椿桃(つばきもも)です。あなたの名前をきいても?」
「わ、私は紅奏(くれないかなで)です。あの、たぶん同い年ですし敬語やめません?」
彼女は、奏ちゃんというらしい。
「うん!わかった。」
体育館の道のりを歩きながら二人でたくさん話した。
どうやら奏ちゃんは私と同じマネージャー学科らしい。
かわいいからてっきりアイドル学科だと思っていたが、違った。
「ねえ、ももちゃん!私と友達になってくれない?」
「うん!なろう‼」
こうして、私の高校生活初めての友達ができた。

「この良き日に祝福あれ!新入生の皆さん、私立花ケ崎学園にようこそ!私はこの学園の学園長鳳俊也(おおとりしゅんや)です。」
体育館につき、入学式が始まった。
「この学園では、様々な校則(ルール)があります。その中で最も重要なのは『恋愛禁止』ということです。未来の世界に羽ばたくアイドル・マネージャーになるために、この校則(ルール)は絶対です。次に…」

翌日から座学が始まった。
マネージャーになるために大切なことを一からをしえてくれる。
(そうだ!マネージャー日記をつけよう)
私は習ったことを日記にまとめていくことにした。