手続きが終わったが、すぐに新しい名前になれるわけではない。

「1ヶ月か…」

「新しい名前が認められない場合もあるからな?」

念を押すように心太が言う。

「わかってる!
シンのバーカ」

「バカにバカって言う方がバカなんですぅ!」

「君たちは小学生か…」

海月の父親があきれている。

「それにしても…、普通なら自分の娘の彼氏と一緒にいたくないはずだべ?
変わってんな~」

心太の言葉に、

「そこら辺は寛大だからね、僕」

海月の父親は笑う。

「心太君、改めて海月をよろしく頼むよ」

「おぅ、任せろ!」

「ちょっと、シン…。
あんた敬語使えないわけ?」

海月があきれている。