あのゲーム実況以来、Dream Knightとしての活動ができなくなった。

 リスナーさん達からは、『いつまた活動するんですか?』っていうコメントばっかり。

 まぁ、いきなり活動を中止するって報告されたら、普通は理由を知りたくもなるよね。

 早くみんなと仲直りして、また楽しく活動したいよ。

 だけど、その勇気が、私にはない。

 あぁ、お母さんに言われたこと、全然できない……。

 そう思って、また深いため息を1つ。



「恵ちゃん、どうしたの?ため息なんてついて。なにか嫌なことでもあったの?」

「ほええ!」



 いきなり颯人くんが話しかけて来たから、つい変な声が出ちゃった。

 び、ビックリしたぁ!



「う、うぅん。大丈夫、なんでもないよ」



 私は苦笑いを浮かべて誤魔化した。

 きっと今の私、すごい怪しいと思う。

 心配されちゃうかもって思ったけど、心配はいらないみたい。

 颯人くんの目が、キラキラと光っているから。



「明日は僕の誕生日、つまりパーティーがある日だ。恵ちゃんと踊るのがすごく楽しみで仕方ないよ」