みんなどこ〜!?

 私は颯人くんとダンスを踊った後、コッソリと違う場所に移動した。

 それにしても、このダンス広場って本当に広い……。

 迷子になっちゃいそう。

 と思った瞬間、バルコニーに6つの色が見えた。

 赤・ピンク・黄色・水色・紫・緑。

 みんなだ!



「お〜い!」



 叫んでみると、みんなはビクッと体を震わせて、こっちを見た。



「恵、颯人とのダンスは?」



 累くんが目をパチパチさせながら尋ねてきた。

 他のみんなも、顔が累くんと全く一緒だ。



「えへへ、コッソリ抜けて来ちゃった」

「抜けてきたって」



 京くんはため息をついて呆れ顔。

 反対に、優くんはビックリ顔になっている。



「よく抜けてこれたね〜!」

「うん、すごく大変だったよ」



 颯人くんと踊り始めてから、ずっとその場所にいたんだから。

 だけど、トイレ休憩をして颯人くんの所に戻ったら、一加ちゃん達に囲まれていたの。

 だから、邪魔をしないように、そーっと抜けて来たって訳なの。

 笑っていると、俊くんが首を傾げた。



「なんで抜けて来たんだ?」



 なんでって。