あなたは私に愛をくれる。だけど私はあなたを振る。

「本当に大丈夫なのか?あの子」

たつみさんの呟いたその声は、誰にも届くことなく、闇に消えた。



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私、未賀二志保はご覧の通り、死神の血を引いている。

今はもう死んでいなくなってしまった両親が死神だったため、死神の子である私が生まれた。

死神は、寿命が明日に迫っている人の前に現れて、命がもう少しで途切れることを伝える仕事。

自分の寿命をきいて、笑って頷く人もいれば、泣いてしまう人もいる。