「それじゃあ、ようこそ我が家へ。」

 合格発表から数日後、私とお母さんは家から優樹さんの家へ、葵は寮から優樹さんの家への引っ越しが始まった。

 正直、私物かなさすぎてダンボール1つにまとまった。

 お母さんからは「それだけ!?他に持っていくものとかないの!?」と驚かれてしまった。

 趣味なんてそんなにないから、自然とものも少ない。

 家具も優樹さんが準備してくれてるらしい。 

 



 そして、優樹さんの家に着いた私たちは、大きな家を目の前にして開いた口が塞がらない。

 大きい………!何階建て………?

 ……1……2……3階!?

 優樹さんって何者………?

「さ、家に上がって。」

 お出迎えしてくださった優樹さんが家の中に案内してくれた。

「……お邪魔します。」

 私は少し萎縮しながら家へ入った。