再婚に反対されずにホッとしたのかお母さんが
「良かった。」
と小さな声で呟いて。
「ありがとう、2人とも」
そう言ってお母さんは微笑んだ。
「そう、それでね。会って欲しいの、優樹(ゆうき)さんに。」
優樹さん、と言う人はきっと再婚相手の方だろう。
………そっか、そうだよね。
お義父さんになる人なんだから会わないといけないよね。
「いいけど、いつ?
地元の友達と遊ぶ約束もしてるんだよね。
かぶってないかな?」
葵がそう言ったのを聞いて
確かに。
学校に補修をしに行かないといけない日が何日かあるんだった......。
「3日後の12時からの予定よ。
予定、大丈夫そう?」
3日後のお昼か。
たしか、補習はなかったはず。
「うん、私は平気。」
「3日後なら俺も大丈夫。」
「じゃあ、3日後ね。優樹さんとても優しい人だから。」
そう言って、その日の話は終わった。
3日後ってすぐじゃん。
めっちゃ不安。
きっと優樹さんはいい人なんだろうけど。
私がすっごく人見知りだから、優樹さんが不愉快に思わないようにに愛想よくしないと。
